抗炎症領域
関節リウマチ、変形性関節炎などの抗炎症領域も富山化学の研究テーマです。日本では70万人以上、海外では650万人以上いるといわれている関節リウマチの患者さん。近年新しいタイプの薬剤が発売され、以前に比べ有効な治療が可能となりましたが、副作用などまだ完全とはいえません。富山化学は国内外問わず外部機関と提携するなどで開発の効率化を図り、新薬展開を進めています。
研究対象
T-614
![[図]T-614](pack/images/inflammation_img_01.jpg)
当社が創製し、エーザイ社と共同開発したT-614は、免疫グロブリン産生および炎症性サイトカイン産生の抑制が作用機序であり、新規の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)に分類されます。臨床試験において、炎症パラメータの改善や免疫異常の改善が認められ、高い有効率を示す注目の新薬です。さらに、関節リウマチの重症度や罹病期間、治療履歴にかかわらず効果を示すことが明らかにされ、既存のDMARDを継続的に服用することにより効果が減弱した患者さんにも、使用できることが期待される薬剤です。承認取得後は2ブランド2チャンネル方式(大正富山医薬品、エーザイ社)で販売を予定しています。
T-5224
![[図]T-5224](pack/images/inflammation_img_02.jpg)
抗リウマチ剤の新たなパイプラインとして、転写因子AP-1(Activator Protein-1)阻害剤T-5224を見出しています。このAP-1の過剰発現が関節リウマチの関節・骨破壊に関与していることを発見した神戸大学の塩澤俊一教授との共同研究から見出された化合物です。AP-1がDNAの特定部分に結合することにより、炎症性タンパク質が合成され、関節・骨の破壊をきたすと考えられています。当社は、AP-1とDNA結合部位の3次元立体構造から、AP-1のDNA結合部位を阻害する低分子化合物のデザインに着手しました。コンピュータードラッグデザイン(CADD)の専門家である北里大学の広野修一教授も参加していただき、3者での共同研究体制をつくって研究を進めました。この開発は、独立行政法人 科学技術振興機構の委託開発事業にも採択されています。さらにAP-1阻害理論に基づいた他の炎症性疾患への応用の可能性についても、積極的に探索研究を展開中です。
![[図]T-5224](pack/images/inflammation_img_03.jpg)

